眠れない時に…

睡眠の目的は?と問われると、身心を鎮静させ、英気を養うことです。

英気はいきいきと働く元気、気力のこと。

陰陽に分けると、鎮静させるのは陰性の働きで夜に発動し、英気がいきいき働くのは陽性の働きで昼間に発動します。

なので、夜に眠れないと、身体は鎮静できずに、昼間もぼーっとしてしまいます。


この、眠れないパターンは色々ありますが、

要は、夜に身体が陽性に傾いていて、陰性になれないのですね。

大抵若い方では、陽性に傾くのは、身体の炎症とか、脳の興奮とかですが、

高齢になると陽性の過剰というより、陰性の鎮静させる部分が少なくなり、相対的に陽性に傾いている。

老人になると、朝早く目が覚めだす。。とよくいわれますね。


陽性の過剰の場合、それを少なくする治療が良いですが、

高齢者の陰性が少なくなって、陽性になっている場合に、陽性は少なくは出来ませんので、陰性をなるべく増したいと思うところです。(もちろん歳相応の限界はありますよ)


治療院に通って下さる最高齢に93歳のおばあ様がおられます。

この方も夜、床に入っているのは8時間ぐらいあるけど、おそらく眠っているのは3時間ぐらいと言われます。

ショートスリーパーは別として、大抵の方は平均して6~8時間ぐらい眠れないと、不眠と思って、もっと眠りたいと思うところですが、

このおばあ様はもっと眠りたいとは一度も思ったことがないようで、(というか思わないようにしている?)

それよりも、床に入っている間、昔のいい思い出とか、楽しい空想とかして楽しんでいたら、ひとりでに眠っているし、起きてもスッキリしているのだそうです。


これは、良い思いを思考することが、もしかして身体の陰性部分を働かせていることになっているのではと思えます。

睡眠時間の多少にかかわらず、寝つきが悪い方などもこれは使える思考回路だな!

と思います。

人間の脳はほっといたら勝手にマイナス思考に陥るというデータがあるようですので、意識して、いい思い出、楽しいことを想像すると良いですね。

寝つきが悪い方、おためしあれ!!















はり・きゅう慶心堂

東洋医学 女性のための治療室

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